上山者(参禅者)の声

 永源寺の生活は、坐禅や読経などの他、境内の掃除や、典座寮(台所)における日常のおつとめをはじめ、時には托鉢をしたり、裏山の草木を切って生け花をしたり、法語作成のために漢字(平仄や韻)を学んだり、習字の練習をしたり、お袈裟の把針(縫うこと)をしたりと、季節に応じて様々です。 大自然に囲まれた環境に加え、地域の人々と共に行持(ぎょうじ:行は修行、持は護持・継続の意)をつとめている永源寺には、時々、参禅希望や修行希望の方が来られますが、その方々にこの寺についての感想文を書いていただきました。 どうぞ御一読下さい。

令和4年度八鹿小学校坐禅クラブ感想文

六年生 女子

佐々木さん、一年間坐禅のことについて教えていただき、ありがとうございました。四年生の時に坐禅クラブに入っていたので、ほとんどのことを知っていましたが、姿勢・呼吸のことは全然知らなかったので詳しく知れてよかったです。坐禅では呼吸が大切だと聞いて、私はびっくりしました。姿勢は正しておかないといけないけど、呼吸のしかたも大事だとは思っていませんでした。ですので、坐禅の時以外にも呼吸の仕方を意識してみたいです。そして姿勢については、いつも私は猫背になりがちなので意識しようと思いました。坐禅をしていた本堂にずらーっと他のお寺の名前が書いてあったのを見て、こんなにたくさんのお寺があるのだなと思いました。漢字は読めなかったけれど、坐禅クラブに二回入って少し興味を持ちました。これからの生活でも、呼吸や姿勢、それ以外のことも普段から意識していきたいです。一年間ありがとうございました。     

五年生 男子

ぼくは、坐禅を一回もやったことがありませんでした。坐禅をやる前は、そんなに難しくないだろうと思っていたけれど、やってみると結構難しかったので、少しびっくりしました。足がきちんと組めなくて、悔しかったことがとても印象深いです。始めて坐禅をやった時は、そこまで集中できてなかったけれど、何回もやっていくうちに、慣れてきて、しっかり集中できるようになりました。呼吸や姿勢の話などをたくさん聞いて、「なるほど」と思ったり、「へえ、もっと知りたい」と思ったりもしました。クラブの初めの頃よりも、足がしびれなくなってきているような気がします。ぼくは、すぐに、兄妹と話をしていて、「カッ」となることもあるので、坐禅クラブで習ったことを、これからもずっと生かしていきたいです。

五年生 女子

 私は、このクラブがただ坐禅をするだけかと思っていたけれど、姿勢の話や食べ方の話など、いろいろ教えてくれて、とても勉強になりました。最初のころ、上座、下座の話やその意味などを教えてもらいました。上座は、お客様や目上の人が座るところだということを知りました。クラブ三回目の時に、初めて、坐禅をしました。まずは、足の組み方から教えてもらいました。足の組み方はいろいろあって、その中でも一番難しい坐り方(結跏趺坐:けっかふざ)に挑戦してみました。最初は、難しくてうまくいかなかったけれど、坐禅をしているうちに、だんだんうまくなっていって、嬉しかったです。私たちは、坐禅をする時間が二十分だけでした。しかし、和尚さんたちは一回の坐禅の時間が四十分だから、私は、二十分でもしんどいのにすごいなと思いました。今まで、呼吸法や、足の組み方、姿勢のことなどを教えて下さり、ありがとうございました。

五年生 男子

僕は、和尚さんが日頃心がけていることが気になったので、坐禅クラブに入りました。初めて永源寺に行った時は、そのふんいきにどきどきして、心が引き締まる思いがしました。和尚さんとのお話の中で、活用できることをたくさん教えてもらいました。まずは基礎的な坐禅の仕方を教えてもらいました。その中で、呼吸法のことはとても興味を持ちました。人間とカメと犬の呼吸のちがいなど、坐禅とは関係のない色々な生き物についての呼吸の話なども聞けて呼吸を大切にしていこうと思いました。また姿勢の話では、坐禅とは関係のない「プラトンの進化論」の話なども聞けて背筋をピンとしようと思いました。ぼくは背筋がわるいと思っているので、直していきたいです。坐禅クラブでは、ふだんの生活の中でも大切にすることを、学ばせていただきました。和尚さん、本当にありがとうございました。